ばらいろのウェブログ(その3)

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「不作為の責任、が気になる。」


 最近はツイッターばかりで、こちらではご無沙汰しています!


 今月29日に、札幌で、「feel Reborn!!‐自由と生存の連帯メーデー in 札幌 2011」というインディー系メーデーが開催されます。今年で4回目!
 タイトルになっている「feel Reborn!!」は、エジプト革命の喜びあらわしたナワル・エル・サーダウィの「I feel reborn.」という言葉から着想を得たそうです。「広い意味で人びとが変わっていくことで、社会もまた新たにされる、生まれ変わっていくのだということに、私たちは希望を持ちたい」とのこと。素敵ですね!


 さてさて、昨年に引き続き、今年もメッセージを書かせていただきました。
 震災後初めてちゃんとまとまった文章を書く機会ということで、なかなか内容がまとまらず締切守れなかった(ゴメンm(__)m)のですが、なんとか、掲載いただけるとのこと。せっかくなので、わたしのブログの方にも掲載しておきます。連帯メーデーのブログ掲載メッセージと同じものです。




 不作為の責任、が気になる。
 別に私が積極的に原発を推進した訳ではない。しかし、日常生活の忙しさの中で本気で反原発運動に取り組んで原発をなくさなかったツケが、事故となって現れ、既に放射能汚染が進んでいる。この感覚は、日中戦争や太平洋戦争について「なぜ戦争に反対しなかったの?」と後から問われたときの感覚に、似ていないか?
 「頑張ろう日本」「日本人ってすごい!」とか言って日の丸アイコンを掲げる人たちの多くは、外国人を敢えて意図して差別しようとしている訳ではないのだろう。しかし文科省は、朝鮮学校への高校無償化手続きを再開しない口実として震災を挙げた。日本国民だけを優遇し外国人を差別してきた日本政府の方針と日本社会のあり方が、震災復興において急に自動的に変わるとは考えられない。
 同じ仕事をしていても時給が違う。いや、そもそも女子は雇用されない。こんな状況を変える取り組みに関心を示さない男性正社員の労働運動の歴史もある。目の前で不正が行われているのに「気が付かなかった」は本当?「無知は罪」という言い方もある。
 「みんなで作る」企画なのに、壇上で話す人は男ばっかり。会議でも発言するのは男ばかり。「みんなのパレード」なのにパンフレットはまるでゲイの広告誌。「クィア」を掲げるのにトランスジェンダーが少ない学会。特に誰かの悪意がなくても、普通に話が盛り上がると、いつもこうなる。
 運動の中のハラスメント。抗議や批判の声を、受け流したりしていないか?外部に悪者を作ることで、仲間内で盛り上がっていないか?誰かを仲間はずれにしてしまった自分の過ちに、ちゃんと責任をとったか?
 不正や抑圧、差別は、一人ひとりの善意な日常生活、つまり「知らないふり」や「見て見ぬふり」によって支えられている。だから、敢えて意図して方向を変えるための作為的な介入をしない限り、不正や抑圧や差別は、いつものように実践されていく。
 自身が受けている(と感じている)被害に対して声をあげることは、自分自身の人生を引き受けるためにまず大切なこと。そして、他者加害への傍観者にならないためにも、不可欠なこと。「知らないふり/見て見ぬふり」によってつらい思いをしている自分が、不作為による加害というその同じ構造に加担するのは、カッコ悪すぎる。
 自分のこと、そして自分の周りのことに取り組もうと今年も行われる「自由と生存の連帯メーデーin札幌2011」。自身の声を上げ、他者の声を聞く大切な場の一つとして共感します。それぞれがそれぞれの場で、それぞれのやり方で、出来ることをしよう!ともに闘わん♪


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