「ラスト・フレンズ」(その2)
予想よりも、面白いかもです。
中途半端なリブのように、言い訳のように「性同一性障害」とか言い出すのではなく、「男とか女とかではなく、レーサーとしてみて下さい」と岸本瑠可がはっきりと言う所とか、現実的だし、また路線としても私の好みです。
バイクの監督に瑠可が「襲われた」件にしても、監督とどういう関係を作りたいのかを瑠可が主体的に監督本人に対して直接表明し、望む関係を創り上げて実現していく主体として瑠可を描いているところも、気持ちよさを感じます。サバイバーを「被害者化」「犠牲者化」して、支援しているつもりになって実はサバイバーを自分のために利用している支援者や一部の反性暴力運動も多いんだけど、そんな下手な教科書のようなアプローチとは一線を画していて、いいです。
DVの扱いにしても、いったんDV加害者の及川宗佑を一方的に「悪者」扱いして、「悪者」から「被害者(藍田美知留)」を守ろう、見たいな動きをシェアハウスの人達がするんだけど、そういう流れになるリアリティ*1を描くだけではなく、実はそういうアプローチではDVを扱うためには決定的に不十分だということも今後描かれていきそうな感じ。
このドラマを見ていろいろと話し込むことが可能な、そんな材料にも使えそうです。
でも、だからこそ、結末はハッピーエンドにして欲しかったなぁ。