ばらいろのウェブログ(その3)

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「土肥いつきさん問題」について

 関パレを支持する私の立場からは、今年の実行委員会は(おそらく内部にはいろんな意見があったんだと思うけど)それなりにちゃんと頑張って、「みんな」の場をつくろうとしているように見える。いつものように「ゲイゲイしく」なってしまうのを避け、いろんな立場の人が参加できるようにそれなりに工夫されているのが、随所にうかがえます。なので、まずなにより、断固支持!といいます。
 ただ、「土肥いつきさん( https://twitter.com/#!/ituki0309 )問題」は、私にはどうしても無視できない問題です。関パレ実行委員会は、これまでの経緯や土肥いつきさんのことをあまり知らないでいつきさんを呼んでいると思われるので、実行委員会に向けて文句をいう事は私はないですが、しかしそれにしても、今になってノコノコと出てくる土肥さんは、本当に許しがたい。
 関パレ関連に限定しても、土肥いつきさんは、関パレに極めて冷淡な立場を当初から公然と取って来ました(「パレード行ってきました」 http://d.hatena.ne.jp/ituki/20061022 )。第1回の関パレに沢山の問題があったこと、その問題の中には、トランスジェンダーの問題が不可視化されたりないがしろにされていること、パレードが警察に権力に屈していることなどは、当初から私には明らかなことでした。その意味では「(ゲイの人はパレードで「自分はゲイです」などと言って解放感/カタルシスを得ているけど)トランスの人間にとって、その手のカタルシスなんて日常イヤというほど味わっているし、逆にカタルシスのない瞬間がほしいわけです」などという主張、全くその通りです。でも、でも、だからこそ、私を含む何人ものトランス活動家たちが、関パレに敢えて関わり、関パレに関わる人にトランスジェンダーの話をし、トランスジェンダーの可視化を図り、トランスジェンダーの問題を共有しようとして来ました。また、当初は警察の言いなりだったパレード実行委員会ですが、実行委員会に本当に地道に働きかけて、みんなで合意形成を作っていったからこそ、現在の関パレがあります。参加の注意事項を年代順に見て比べるだけでも分かります。デモ申請をする時に大阪府警は、デモ=パレードの最中の歩道とデモ隊との出入りを規制したがるし、フロート間の移動も規制したがるし、歩道でのビラの配布も規制したがります。そういうのを一つ一つ「警察の言うことには従う必要はない」「デモ申請は必ず許可されるので、警察と喧嘩しても全く問題ない」ということを、みんなで確認してきたから、今日の関パレがあるんです。関パレの実現や改革、よりよい関パレを作るための何の努力も協力もせず、よそからあれこれ批評していたいつきさんが、ほう、今になってトークに出演ですとな。自分では具体的な努力も協力も全くしないでおいて、他人の努力して創り上げた場所にお越しになるそうです。いかにも、いつきさんらしい。
 また更に、そもそもいつきさんは、暴力を容認し暴力に加担する行動をとっています(「田中玲さんの問題」 http://togetter.com/li/85299 )。本人にも直接問題提起をしましたが、未だに全く何の対応もとられていません。二次加害者としてのいつきさんに猶予をしばし与えていた、という感じなのですが、もうそれも無理かもしれません。
 またまたさらに、いつきさんは、ヨシノユギさんの裁判( http://www.geocities.jp/suku_domo/ )を明示的に肯定していません。関西のトランスジェンダーの活動家として、本当に失格です。
 GID学会でセンセイたちとはいい関係を持とうとし、「ハートを繋ごう」ではわざわざ自費で東京まで人と会いに行ったりするのに、身の周りの暴力に反対せず(むしろ加担し)、また関西の活動家として闘っている仲間の支援すらしませんでした。つまり、いつきさんは、権力を持っている人になびく人です。だからこそ、今回も、「権力の有る側の人」つまりパネラーとして呼ばれたら、ノコノコと出てくるんです。
 こういうタイプの人が、社会運動を食い物にして、現場の活動家を搾取して踏み台にして、「運動利権」を上手いこと使って、有名になり、権力を取っていくのは、あまりによく見る「いつもの」パターンです。そう、こういうあり方を許してはなりません。
 今回、土肥いつきさんが関パレのトークに出演することは、まさに、土肥さんから関西の原則的な活動に対しての宣戦布告です。
 冒頭にも書いたとおり、関パレ実行委員会を支持する立場から、今回は現場での抗議行動とかはしません。しかし、今後土肥いつきさんが「メジャー」になるその時には、今回の関パレ企画への厚顔無恥な出演は、いつきさんの「メジャー化」を効果的に阻止するための批判の材料としてとても大きなものとして有効に使わせていただくことになります。だからこそ、最前列で、鑑賞したいと思っていますw。
 今晩、お会いできることを楽しみにしています、いつきさん。