ばらいろのウェブログ(その3)

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LGBT映画祭Framelineによる、イスラエルのアパルトヘイトとの共犯関係に抵抗しよう

 先月の6/19(金)から、サンフランシスコ(SF)で、「パレスチナのためのクィア映画祭」である「Outside the Frame」が開かれました。これは、同時期にSFで開催されたLGBT映画祭Framelineイスラエル政府との関係をやめないことに抗議して開催されたものです(確かFrameline映画祭は、米国もしくは世界で初めて開催されたLGBT映画祭のハズです。)。以下はその紹介のウェブページを邦訳したものです。ピンクウォッシングを考える参考までに、紹介です。
(※厳密な訳ではありませんので、だいたいの意味をとる程度にご利用ください)


LGBT映画祭Framelineによる、イスラエルアパルトヘイトとの共犯関係に抵抗しよう

http://outsidetheframefest.org/


 クィア・コミュニティーの一員として、私たちは、イスラエルアパルトヘイトとの共犯関係にあるFramelineに挑戦する映画祭「Outside the Frame」を開きます。この映画祭は、イスラエル政府とのパートナー関係をFramelineが続けているために、Framelineから映画を引き上げた、もしくは上映申し込みをしなかった映画製作者の作品を上映します。映画祭は、帝国主義に反対する闘いの中におけるLGBTQIの映像文化の役割を信じ、また寄与している他の人々からの作品も含む予定です。


 Outside the Frameでは、最先端の映画や、ライブパフォーマンスを上演します。それは、正義のための広い国際運動の文脈の中に、ゲイ/レズビアンの課題を位置づけるでしょう。映画祭では、映画製作者とパフォーマンスアーティストとが一緒に、パレスチナにおけるイスラエルの政策に反対し、イスラエル大使館による寄付金を通じたFrameline映画祭のピンクウォッシング抵抗します。


 映画祭は、クィアの解放運動のルーツに戻り、ラディカルな社会変革の未来をもう一度想像します。映画祭は資本主義に反対し、政府や団体からの支援金を受け取ることを拒否します。全てのプログラムは無料で、全ての人に開かれています。

同化ではなく解放を

映画祭は、解放ではなくて同化が支配的な物語になった事に対して共に疑問を呈することを、全てのクィアな人達に呼びかけます。例えば、ただ単にクィア系の文化企画に資金を出したり、イスラエルプロパガンダに使われるクィア映画制作を支援するだけなのに、イスラエルクィアの"友達"である、という物語です。パレスチナ解放を含む社会正義を求めるクィア活動家として、私たちは知っている。イスラエルクィア解放の闘いを組み入れようと試みているその一方で、イスラエル政府は、パレスチナクィアを含むパレスチナ人を殺し、追放し、権利を否定し続けている。これはピンクウォッシングであり、Framelineは関与をやめなければならない。その代わりに、2005年にパレスチナの人達が呼びかけた文化と学術におけるボイコットに公式に関わるべきであり、パレスチナの人々がボイコットの呼びかけをやめるその時までイスラエル政府との繋がりを絶たなければならない。



背景

http://outsidetheframefest.org/background/


 イスラエルアパルトヘイトに対する闘いは、ここ米国においても、人種的正義のための広い闘いの一部です。私たちは米国の活動家として、米国政府による資金援助と政治的軍事的な支援によってイスラエルが行動していることを認識しており、それは完全に、イスラエル戦争犯罪の共犯です。私たちは皆、解放と平和な世界のための闘いである国際的なBDS運動(ボイコット・資本引き上げ・制裁)に参加しています。「Outside the Frame」は、私たちにとって、クィア解放の文化を創造し探求する場です。参加してください。


 ほぼ10年前、パレスチナ人の闘いを支持するクィア達は、「Frameline(サンフランシスコのLGBT映画祭)」に対して、イスラエル政府と協力することやイスラエル政府から資金を受け取ることをやめるよう働きかけました。これは、イスラエルの虐殺政策に反対するために、ボイコットと資本引き上げと制裁をパレスチナ市民社会の数百の団体が呼びかけていることに、つながっています。電子メールやハガキ、署名、そして、イスラエル政府との協働を望まない多くのクィア達の抗議にも関わらず、Framelineはこの問題を真面目に検討することを拒否しました。


 イスラエルは1948年に建国された事になっています。しかしその前の時代、武装民兵パレスチナ人への虐殺攻撃を行い、人々を追い出し、村を破壊し、土地を奪いました。イスラエル政府はパレスチナ人と交渉する意図がないことを私たちは見てきました。なぜなら、イスラエル政府はアパルトヘイト分離壁を建設し、今もパレスチナに新しい入植地を作り続けているからです。今年初めに、ガザと西岸地区で3000人以上のパレスチナ人を殺したことによっても分かるとおり、これらのイスラエル政府の行いは、今日まで続いています。Framelineがピンクウォッシングとの共犯関係をやめることが、この最近の虐殺でますます重要になりました。


 数年間に渡って、イスラエル政府との関係を維持するという決定における頑固さをFramelineは強めてきました。今年は、アラブのクィアやその仲間たちとこの問題で面会することを拒否するくらいです。Framelineの年に一度の映画祭やFramelineの配給事業から、自分の映画の上映申し込みをやめたり、自分の映画を引き上げる映画製作者の数が増えており、私たちは励まされています。